北海の砂島より

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ソープ・ルポ 古都1300年悠久の女体編

有史以来、旅行の締めはソープランドと相場が決まっている。

なわけないだろ。自分でもおかしいと思います。なぜ僕はまた旅行からの帰途に風俗に寄ってしまったのか?なぜ自然とソープに足が向いたのか?なぜ直接家に帰れないのか??何故こうも毎回性欲の塊なのか???——48時間に及ぶ賢者タイムの末、今ようやく重い腰を上げて泡体験を綴ろうとしています。

遡ること去年の12月末……その一年間の膿を絞り出すかのように電撃的なソープ初体験を成し遂げた僕は、以来""無""の生活を送っていた。毎日の起伏がなさ過ぎて気づけば9月。職業柄あまり外出しないためスマホのカメラロールに新しい写真など皆無で、肌で感じる気温変化だけが季節の移ろいを実感させてくれる。逆に言えばそれ以外に時間感覚を保つ手がかりが存在しない生活なので「あれ?あの出来事って何年前だったっけ?」なんてことがざらにあって、昔話をしようものなら自分の記憶の中でつじつまが合わない。もはや老後と言っても差し支えない日々…。
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そのような状況でも年の瀬のソープ初体験だけは鮮明に覚えていて、自分の中でソープ以前・ソープ以後と西暦紀元のように利用していた(今年はソープ元年)。ゆえに今回の2回目のソープは否応なく初体験と比較してしまい、2回目だからなのか初体験以上の衝撃を得られなかったのか、理由は定かではないにせよまったく記憶に残らなかったのである。

……え?感想書けなくない?

はい、非常に困っております。
なんで奈良への旅行帰りにソープなんて行っちゃったのかは、とにかく旅行中ムラムラムラムラモンモンモンモンモンしていたとしか言いようがありません。山奥でひたすらに植物や近所のジジババと向き合う暮らしをしている鬱屈した非文明人バーバリアンがいきなり日本有数の観光地にやって来て、凄まじい解放感と同時に目に飛び込んでくるのは道行く夏真っ盛り薄着の若いオナゴですよ?時代が時代ならヴァンダリズムに走っていましたよ。

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ヴァンダリズムの典型例
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もしくはこっちかな

そういや書き忘れましたが、今回の旅行は出発二日前に誘いが来て急遽決まったクソ適当な旅行で、それも奈良の鹿が見たいというだけで男5人ノープランで奈良に赴くという破天荒極まりなさ。いつも旅行は滅茶苦茶準備するタイプなのでとても新鮮で楽しめました。
それはさておいても読者諸兄におかれましてはなんとなく僕がソープ行っちゃった気持ちも分かると思います。溜まってたんです。故ブルース・リーの言葉通り、理解せず感じてください。いいですね。

とにもかくにもそんな経緯で2回目のソープ。初体験と同じ店です。出口を求めてぐるぐるしている性欲を抱え、無駄に悩みたくありませんでした。なにより、「予約なしで来店&おまかせなら大幅割引」キャンペーンが実施されていて行くしかありませんでした。キャンペーン開催されてなくても行ってたと思いますけど。
それでもソープ前日の旅行中は、最後の最後まで行くかどうか逡巡してました。初体験の2万円と、ちょっと気持ちよくなりたいだけの2万円では、やっぱり心理的抵抗度合いが違います。しかも嬢指名できない「おまかせ」なので、最悪な結末を迎える可能性はなきにしも非ずでした。銭湯で汗を流し旅仲間の家に泊まらせてもらうことになってもう翌朝帰るだけという段になっても、店のホームページの出勤情報を隅々舐め回すようにチェックしてあらゆる想像を張り巡らせます。——そこで見つけたとある嬢。一人だけ、朝七時の開店時刻から出勤する模様。割引キャンペーンは嬢を指名できないおまかせに限られるが、彼女しか出勤していない朝の時間帯に入店することで実質指名できるようなものでは?と気づき……思わず軍師の血が騒ぐ。"我が軍の経済状況は芳しくなく、旅の疲労で下半身も弱々しい。状況は最高、これより攻撃する。"

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一般的な突撃のイメージ

そうと決まればもう頭の中ピンク一色。自分でも馬鹿だなあと思いつつもコンビニで精力増強ドリンクを購入しガバ飲み、朝5時にアラームをかけて旅仲間の誰よりも早く就寝。すまない、俺は明日が勝負なんだ。
起床と同時に人の家で勝手にシャワーを浴び、人の家でムダ毛を剃り、人の家で爪を切り、人の家で口腔内を磨きまくり、人の家でセックス準備を万端に済ませていざ出陣。かつて通学に使っていた電車を今や風俗通いに使うとは…人生わからんものだなあ(しみじみ)。
しかし今思えば朝七時にいきなりセックスとか流石にどうかしていた。午前中には帰宅する予定だったので急いでた事情はあれど、受付ボーイも嬢も結構驚いていた。古今東西のソープでタイムサービスがあるのだから朝一番抜きに来る客もそう珍しいわけではなさそうだが、いかんせんコロナで客も少ないのだろうか。2回目の貫禄()を見せつつ流れるように受付を済ませ、どこか落ち着けない雰囲気の待合室を独り占め。そこでようやく、愚息がシナシナのヘナヘナだということに気づく……必死にポルノ画像を検索して、ボルテージを上げていきます。

待つこと4~5分。
「ご案内でーす」
来た…!心の中で高らかに角笛が吹かれ、突撃合図の銅鑼が重く鳴り響く。期待に胸を弾ませながら、いざ!



―—ご尊顔拝見!とウキウキで向かったエレベーターで待ち受けていたのは、安藤サクラ似のお世辞にも美人とは言えないルックスの嬢だった……。
あ゛~~パネルマジック来たなぁ……一人しか出勤してない時間を狙っての実質指名、おまかせ回避までは良かったが……リサーチ不足を嘆きつつも、来てしまったものはしょうがないと意を決してエレベーターに乗り込む。あまりの急転直下に茫然自失の状態からなかなか抜け出せない。
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当時の精神状態、なんと表現してよいか分からないが、致す前から賢者タイムといっても過言ではなかった。まったく興奮できないのである。せっかくあの手この手で盛り上げてきた股間もしおしおに萎びているのがそれを物語っていた。
今、嬢の顔を思い出そうとしてもほとんど忘れてしまっているのは、後日友人が指摘してくれたように精神の防衛機制の影響なのかもしれない。僕は今、無意識的に忘れようと努めたものを意識的に思い出そうとする苦行に従事しています。

どうすんだこれぇ……といきなり後悔しつつも、眼鏡を外し裸眼で相手の顔を判別不能の状態にすることでなんとか次なる希望を紡いでいく。出鼻を挫かれたとはいえ、ポジティブシンキングに努めてこの80分間をセックスの練習だと思うことで自分を奮い立たせた。初体験時の反省を活かす時が来たのだ。
というわけで機械的にシャワーを浴び、泡まみれになり、一向に勃たない愚息を後目に二人ベッドに赴く。前回の反省、それは前戯が適当すぎたこと。今回は朝一番で嬢もまだまだ本調子でないだろうし、ソフトなキスから入ってひたすら彼女の身体を愛撫してほぐしていく。なおその際の精神状況は自分でも驚くほど落ち着いていた。表面上興奮を装うも、大好きなおっぱい触っても何も昂るものが無かった。これほどまでに残酷なことがあろうかと、無心でクンニしながら世界を憂いた。

飽きるまでクンニ、飽きてもなおクンニ、様々なパターンであらゆる部位を刺激しているとさすがに嬢も濡れてきて、なるほどな~と研究者並みの冷静さと客観的見地から愛液分泌を分析した。実に興味深い。
そろそろやめないと前戯だけで80分終わりそうだったので、今度はポジション入れ替えてフェラしてもらう。前回初体験時は生フェラにビビり散らかしていたが、今回もゴムなしの生だったので少々拍子抜けを食らう。大丈夫なんですかね……と心配の束の間、彼女滅茶苦茶フェラが上手い。フニャチン咥えさせて申し訳ないなどと考えていたらみるみる血流が集中して元気になっていく。その様子を眺めていると、「フェラ見たいタイプ?(笑)」と言われる。何を隠そうこれも前回の反省を活かしてのことである。初体験時はフェラ中、謎の恥ずかしさで顔を手で覆っていたからね。

エレベーター乗り込んだ当初はどうなることかと不安で仕方なかったが、なんやかんや前戯でお互い準備完了にまでこぎ着けた。だが正常位で焦らしつつ挿れようとすると、なぜか視力が回復してきて嬢の顔が視界にチラつき、愚息が一瞬のうちに固さを失った。ここでもルックスは邪魔をしてくるのか……。挿入してしまえば…!と思い彼女の股にあてがうも、依然竿はぶにゅぶにゅ。焦りは禁物だと己に言い聞かせる。愛撫を交えてごまかしつつ、ちょっと持ち直してきたところでなんとか無事に奥までin。前日の旅疲れでなかなか腰が思うように動かずかなりピストンに苦労する。

そういえば偶然にも彼女は、僕が昨日まで滞在していたあの奈良出身。古都1300年の悠久の歴史を今肌で感じています。旅仲間も言っていました、奈良が1300年続いたのは他でもない、人の性欲のおかげなのだと。長きに渡り親から子へ継承される古都文化、そこには男女の営みがあったはずです。然り、げに然り(パンパン
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などと阿呆なことを考えつつ、機械的にパンパンスパパンと腰を振る。そして今回に限っては乳揺れのある正常位よりバックを所望。なぜなら嬢の顔見なくて済むから。ソープランドの建前として、風呂屋に来たら介助してくれる女性と偶然たまたま恋に落ちる、っていうのがあるけど、今回全然恋に落ちてないし終始心は冷め切ってる。
なんやかんやバックの締まりが良くてフィニッシュ。前戯が長すぎたので結果的に1時間くらい経ってたけど、挿れてからの交戦時間は10分くらいでかなり早漏だった。まあ、無事イけて良かった。本当に…………(しみじみ)。



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―—それ以降の記憶は、正直なところあまりない。無意識のうちに忘れようとしたのは確かだろう。気づけば僕は高速バスに乗って帰路を急いでいた。気持ち良かったといえば気持ち良かったけど、何故だか思い出したくない感情が強く、以降賢者タイムが48時間以上も続いた。マジで顔はある程度重要なんやな。今回も学びを得ました。次があるかはちょっと分からない……。