北海の砂島より

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交通警備員・飯村おさむ(約53)渡欧挑戦記【8】リーグアン・リール1年目

ついに欧州五大リーグの監督の座へと辿り着いた飯村おさむ。ウクライナ時代を思えば遠くへ来たもんだと感慨深いものがあります。

目まぐるしく変わるヨーロッパでの監督生活は早くも5年目を迎え、タイトル獲得には恵まれずとも安定した成績を着実に残し、無資格フーテンの身からコンチネンタルプロライセンス取得までこぎ着けました。ありがたいことに警備員時代の年収をはるかに超える年俸75万ユーロ(だいたい1億円)をリールでは頂くことになり……というかそんな大金よくも得体の知れない禿日本人に投資しようという気になったなリール理事会。しかしまだ欧州サッカー界においてはようやく表舞台に躍り出たに過ぎない。ここが本当のスタートラインだと心機一転、さらなる高みを目指していきます。

 

フランスの名門・LOSCリール。複数回のリーグタイトルとクープ・ドゥ・フランス優勝経験を持ち、現実では20/21シーズンのリーグアン優勝が記憶に新しい。しかし現実と同じくゲーム内でもその後低迷し、レナト・サンチェスやマイク・メニャン、3人のジョナタン(デイヴィッド・イコネ・バンバ)といった主力選手が抜けた穴を埋められずに苦労している様子。と思ったらバンバだけは残留してくれてた。

飯村おさむ監督就任時に6年前の優勝を知るメンバーはジョナタン・バンバ、ユスフ・ヤズジュ、ティアゴ・ジャロの3名のみとなっており、クラブ再建は険しい道のりになりそうです。

しかしリールといえば選手育成に長けたクラブ。最高傑作エデン・アザールを筆頭に、有名所ではニコラ・ペペやオリギ、近年はオシムヘンやラファエル・レオンというビッグネームを輩出しています。悲しいことにカナダ代表FWジョナサン・デイヴィッドは飯村おさむ就任前にとっくにステップアップしていたが、またこれから次なる有望株を発掘していけばいいだけのこと。若手育成に目がない飯村おさむにとってここで指揮を執れることは願ってもない機会であり、これまでのクラブの気風を大切にしていきたいですね。

 

ちょっとした余談。リールってどこにあるんだろうと思ったらベルギー国境にほど近いフランス北部の都市らしく、メヘレン→リールとなるとウクライナから遥々ベルギーに飛んできた3年前よりは比較的ご近所さんに移籍できたことになる。しかしメヘレンではオランダ語フラマン語)しか学べず、地理的にはこんな近いのに今更フランス語を勉強しなくてはならない…。ちなみに飯村おさむ、既に英語・ウクライナ語・オランダ語を流暢に話せるマルチリンガルで、言語の組み合わせが支離滅裂すぎてどうしてそうなった感がすごい。

 

~就任前・就任時のリールの状況~

20/21シーズンのリーグアン優勝後、5年間でリーグ10位→7位→7位→10位→12位という成績で完全に中位に沈んでしまっているリール。ほとんど大陸大会に出場できていないのも悲しい。

リーグ優勝を成し遂げたクリストフ・ガルティエ監督がニース→PSGに渡り、リールの指揮を受け継いだフォンセカはポルトガル代表監督へ。その後オマール・ダフ、ジェラール・バティクルという、ちょっと日本語情報が見当たらない2名の監督が就任してともに順位低迷で解任されており、最終的に飯村おさむが監督ポストに納まった。ただ意外にもダフ監督時代にクープ・ドゥ・フランス優勝に輝いて翌年ELに出場していたらしい。

クラブロゴはずっとユニコーンだと個人的に思ってたんですが本当は犬らしくて、Les Dogues "猛犬"と渾名されるクラブ。

 

続いて財務状況。

貯金もあって比較的良好に見える。ウクライナ→ベルギーときて今まで見たことないような多額のマネーが動いていてビビる。人件費予算も年間1億ユーロ!?エンバペ2人、飯村おさむ133体雇えるよ……昨シーズンの大赤字が気になるけど、今季はどうなるんだろう。

ただし当然のごとく1億6000万ユーロの純負債と毎年1300万ユーロの借金返済がある。

スポンサー料も約2700万ユーロと、ベルギー時代の300万ユーロからは想像もつかないような大金だ。ただ選手賃金6000万ユーロに比して十分な額とはいえないので、ここリールでも財政健全化が求めれられそう。でもジュピラー・プロ・リーグと違ってリーグ・アンは順位賞金があるのでありがたいですね(だいたい上位に入れば1000万ユーロ)。

ちなみにリールのBチームはフランス4部リーグに参加していて、3部への昇格資格はないもののユース選手に試合経験を積ませられる環境が整っている。ただクラブ内に有望な若手はほとんど見当たらず、有力育成クラブの名が聞いて呆れるような惨状を呈している。普通に彼らに多額のサラリーをばんばん支払ってるのが負債抱える要因なんじゃ…?いかんいかん、ユースは大切にせねば……

 

~26/27リール選手紹介~

現実ではマルセイユに所属する選手。頭脳的な位置取りと俊敏な反応に基づく優れたシュート阻止能力はベルギー時代にはお目にかかれなかった水準だ。飛び出し傾向が高く足も速いのでハイライン戦術に向いている。しかしコーチングと支配力に欠け、守備陣の統率ができなかったりセットプレーの処理が弱点になりそう。年齢は32歳と、選手としては晩年に差し掛かりつつあり、後継者の育成が目下の最優先事項になる。

 

スロヴァキア代表の正GKらしい。現実ではマジョルカに所属していて、2部降格後に守護神の地位を確保してリールにステップアップした。長いリーチを活かしたシュートストップが得意。ただリーグアンレベルで起用するのは相当厳しいか。

全然関係ないけど筆者の父親に顔が似すぎててドキッとした。おとん、何してん……

 

高さ強さ速さを兼ね備え、最終ラインに絶対的な安心感をもたらしてくれるDF。ビルドアップは苦手だけど相方CBに任せるようにすれば問題ないだろう。彼は20/21リールのリーグアン優勝を経験しているので再起を図るクラブの中核になってもらいたい。

 

  • 現代型CB Lilian Brassier

現実ではスタッド・ブレストに所属していて、左利きでパスがさばけて俊足という希少価値てんこ盛りな選手。リヴァプールにステップアップしたがポジションを奪えずフランスに戻った感じ。Djalóとのセンターバックコンビはリーグアン屈指のレベルに達するのではないだろうか。最初からそこが盤石だと苦労が減って嬉しいですね~。

 

ゴチャゴチャ背景でちょっと見にくくて申し訳ない

19歳ながらリーグアン出場43試合、既にレギュラーとして出突っ張りの将来有望なディフェンダー。両足使えて基本的に後ろのポジションならどこでもこなせるおかげでCAを浪費してしまい、能力値は「良い選手」止まりになってる感はある。ただ潜在能力はワールドクラスなので磨きをかければフランス代表入りも夢ではない。豊富なスタミナで縦横無尽に走り回りガンガンボール奪取にいく選手は、メヘレンでずっと欲しがってたタイプ。愛してる。

 

現実ではアストン・ヴィラからストラスブール所属。彼もブライトンにステップアップするも出場機会に恵まれず早々に帰仏している。32歳とベテランの域だが攻撃参加が得意な選手で、ロングスロー15と飛び道具も持ち合わせている。セットプレーにこだわれば面白いかもしれない。

 

右SBのGuilbertと比べると攻撃参加もできるし守備面にも信頼のおける選手。現実ではイタリアのベネヴェント所属で、なんと出身地はベルギー・メヘレンらしい!そんなんスタメンにするしかないじゃん!(縁故主義

 

  • ねばり強い守備的MF Marvelous Nakamba

現実ではアストン・ヴィラ所属。先述のフレデリク・ギルベールとヴィラでチームメートだった。いかにも元プレミアの選手らしくタックルが得意で、ピッチを献身的に駆け回れるマーベラスなハードワーカー。33歳と高齢だがまだ一線級で戦えそうなフィジカルコンディションもマーベラスだし、決して守備一辺倒ではなくオフザボール15と攻撃面でも貢献が期待できそうな点もマーベラスな選手。

 

  • 中央参謀 Florian Grillitsch

現実ではブンデスからアヤックスに移籍した選手。個人的によく知っている選手で、FM21・FM22で続けてお世話になったし現実ではホッフェンハイム時代に3バックの中央でボールを持ち上がりながら攻撃のタクトを振っていた姿が記憶に新しい。FM23でも巡り会ってしまうのか……と謎の縁を感じている。オーストリア代表FWのグレゴリッチュとよく名前を間違えられる(筆者だけ)。

 

  • 右ウィング Franck Honorat

なんかメヘレンにもこういう選手いたね。同じくらいの実力でこっちは賃金が5倍だけど。現実ではブレスト所属で、マルセイユで干されたあとリールに来た感じ。なんかリーグアンの力関係が分かる移籍履歴だな……。なんかまあ、適当にクロス上げてください(雑)

 

  • ウィンガー Jonathan Bamba

現状リールのキープレイヤーといえば彼だろうか。20/21のリーグ優勝前からずっとリールにいる古株で、不運にも飯村おさむ就任前日に膝の靭帯損傷で長期離脱している。傑出した能力はないものの足が速くてスキルもあるウィングって大体それだけで脅威になる。

 

  • ウィンガー Emmanuel Dennis

現実ではワトフォードからノッティンガム・フォレストに電撃移籍している。攻撃的なポジションの選手にしてはオフザボールや運動量が低く、全体的にメンタル評価が低くて特性的に球離れも悪そうな選手。足の速さだけでなんとか誤魔化してきたんだろうな感がすごい(辛辣)。プレミアからマインツマルセイユとあちこち渡り歩くも全部干されてリールに漂着している。FM23のリール、移籍戦略下手すぎないか?

 

  • 古典的トップ下 Yusuf Yazıcı

めっちゃテクニカルかつ得点感覚に優れていてキラーパスも出せるけどフィジカルは凡庸だから大抵のシーンでは仕事させてくれない、いかにも昨今のトップ下っぽい選手。20/21リールのリーグ優勝を主力として支えた。現代の高強度なサッカーで活躍できるのだろうか…?と少々勘繰ってしまうが、やはりそこはロマンを忘れないようにしたい。

 

  • 攻撃的MF André Franco

現実ではポルトガルでプレーしている。集中が切れやすく運動量も低い以外はドリブル突破や得点も見込める二列目の選手。だんだん目が肥えてきて「まあ悪くはないかな…」とか思っちゃった。普通に良い能力してる。

 

  • 芝球の代名詞 Yussuf Poulsen

現実ではライプツィヒで戦力外になりつつあって寂しい。ボーンマスやリーズに移籍してプレミアに爪痕を残したあと、期限付でリールに来ている。CAをほぼ消費しない精神面の能力値がやたら緑色に評価されてて一見ワールドクラスっぽいが実は標準的な選手。そこは上手いこと考えたな~とFMリサーチャーを褒めてみる。もう32歳とピークを過ぎつつあり、往年に比べるとスピードや敏捷性がかなり低下しているはず。チーム第一の献身性は大好きなんだけど、今季限りですかねえ…。

 

  • 23歳になってしまった有望株 José Bica

バンバ以上に大成する潜在能力を秘めながらも、AIリールが育成に失敗して伸び悩んでいる選手。スピード・ドリブル・決定力と高評価な能力は際立っているがメンタル面の不安定さがすべての足を引っ張っている感じ。ゲーム的には今季伸びなければ厳しいかも。

 

~選手層総評と当面の戦術~

後ろは若くて優秀な選手が揃っているのに、前のポジションは高齢でクセ強めの選手が多い気がする。まあそれでも適材適所に配置すればきっと活躍してくれるだろうし、年長組にはキャリアの最後を華々しく飾れるように老体に鞭打ってもらいながら、クラブが上向いたところで徐々に血の入れ替えを敢行していきたいですね。

戦術は二列目の選手層が厚いことを鑑みて4-2-3-1フォーメーション。足の速いDFや飛び出せるGKが揃っているのでハイラインハイプレスをリールでも続けていく。

相変わらず中盤の斜め関係に凝っていて、トップ下がいるから2ボランチ並べる形でも前にボールは運べそうだけど、グリリッチュを一列前に上げて背後のスペースを右インバーテッドWBのBonmatiが使えるようにする。

守備はかなりリスクを背負った形。最後はもうキーパー頼みである。

本来は左Wの位置に左WBのFoulonと良い連携を見せるBambaが入る(負傷中)。すでに各選手の関係性と連携ができ上がっているところを足がかりとしたいが、むしろこれを見てると前任者の成績低迷した戦術とそう違わぬのでは…?という疑念を拭いきれないw

 

~冬移籍~

監督就任時、1月中旬ということでまだ冬の移籍市場が開かれていたので、戦力的にちょっと足りないなと思うところだけ的確に補強していきます。とその前に…

  • ガチムチボディMF Geoffrey Kondogbia

アトレティコ・マドリードのガタイ担当。契約最終年に突入していたところをリールの前任監督が置き土産とばかりにボスマン契約していて、飯村おさむ就任時には既に移籍加入が決まっていた選手。本来ならば来夏合流予定だがその頃には34歳と高齢過ぎるのでもう即時買取することにした。往年の輝きはないかもしれないが、来季いっぱいまでなら十分戦ってくれそうな感じ。

 

自分が契約したわけではない加入予定の選手がいるとスカッド組む上で考慮に入れないといけないのでほんと厄介だけど、コンドグビアならまあいいかとなった。しかしうちの守備的MF、2人揃って33歳なんだが……。

 

あとはCBの選手層が薄いのでスタメンで出しても遜色ないレベルの選手を1人補強します。4バックなのに本職センターバック2人しかいないのはさすがにやばくない?

ポルトガル1部から850万ユーロで獲得。全体的に欠点がなく、視野も広くて冷静にパスをさばける。ドリブルで持ち上がれるところも嬉しい。重要な選手にするからと言って連れてきて控え扱いは詐欺だけど……

 

次は中盤。現状31歳・33歳・33歳と揃いも揃って高齢すぎるので若手を探す。

狙ってた選手獲れなかった

メヘレン時代から目をつけていた中盤の若手と契約できず。近年のリールの低迷が明らかに移籍判断に響いてますね。

しかしそんな状況下にあっても争奪戦を制して中盤の要を補強することに成功。

  • 攻撃的な守備的MF Casare Casadei

彼も元インテル

現実ではインテルユースからチェルシーユースに1500万€で移籍した有望株。チェルシーで干されて1200万€で売りに出されていたところを移籍市場最終日に駆け込みで獲得できた。もう24歳だがローン先のセルティックで記録した好成績は期待を持てる内容だし、中盤で空中戦に強いと相手のロングボール回収しやすくてかなり重要だと思う。あとオフザボール16や決定力15は将来ゴレツカみたいなMFになれそう。

 

他方でバッドニュースも…

メヘレンワンダーボーイPinto君がリバポに発見される

ベルギー1部だと全然スター選手だけどプレミアだと干されそうな気がするなあ……でも彼ならレギュラー勝ち取るでしょという謎の自信もある(後方腕組父親面)。ただ1600万ユーロの移籍金はメヘレンを大いに潤すだろうし、それを賢く使ってベルギー最強クラブになってほしい。

 

リールの人員削減のために悪役を買って出る飯村おさむ

そんなこんなで26/27冬市場は閉幕。前任監督が取り決めた移籍もあったけど、17名放出して12名を期限付育成に出すクラブのスリム化を実施した。夏の市場で5400万ユーロで売れた選手がいたから結構大胆に立ち回ったけど、少なくとも今季大陸大会出場権獲得できないとまだまだ財政は厳しそう。

 

~26/27リール後半戦~

さあ飯村おさむ監督人生初のシーズン途中就任。どう転ぶのか不安でしかたないけど選手層だけ見ればリーグ上位に食い込めるはずなので自信をもってやっていく。

 

と意気込んだけど、

下位に沈むナントが金満PSG相手に互角の勝負

初っ端これを見てリーグアンやべえな…という第一印象を抱く。こりゃリールが11位に沈むのもなんとなく分かる。てか上位陣の顔ぶれ見てるとモナコやレンヌがPSGを上回っていて、ランスとニースも追いつき追い越せの勢いで肉薄してるんですよね。リヨンとマルセイユどうしたんだ一体。

この中でリールはチーム平均年齢29歳とリーグ最高齢チームなのでなんかもう一から十まで落ち目のクラブだなって感じ……。11位からどこまで上がれるんだろう。上がれない説もある?

クラブOBにも疑問視されている

前任監督のもと19試合終えて8勝1分10敗。百歩譲ってPSGやモナコに負けるのは理解できるけど、要所要所で明らかな下位相手に勝ち点こぼしていてリーグ11位もむべなるかな。ただ幸運にもクープ・ドゥ・フランスだけは11次ラウンドまで進出していて、そこで勝ち進んで少しでも評価を稼ぎたいところ。

 

大怪我離脱中のバンバにつけ込む飯村おさむ

 

今季のスタメンは大体こんな感じ。DF陣に不安はないが、ポウルセンファイナルサードで決めきれるのか、ヤズジュは激しいプレッシャーの中で仕事できるのか、両ウィングは突破できるのか。不安点を書き出したらキリがないが、前線の自由自在な動きが得点に結びついてほしい。

 

ちなみに関係ないけど現実のリールの試合見てたらアンヘル・ゴメスとアンドレ・ゴメスを中盤に並べていて、どっちがどっちなのか分からない作戦をフォンセカがやってて笑った。

 

クープ・ドゥ・フランスはCdFとして略します。

  • CdF11次ラウンド vs Vendée Herbiers(3部A)4-1 勝利
  • 第20節 vs Lorient(H)2-0 勝利
  • CdF準々決勝 vs Nîmes Olympique(2部H)3-0 勝利
  • 第21節 vs Bordeaux(A)3-1 勝利

就任後の最初の4試合は連勝に成功。とりあえず格下相手が続いたので順当な滑り出しとなった。しかし…

バンバの代わりに左WスタメンだったFranco負傷

深刻な左ウィング人材不足にいきなり陥る。しかし他にも4名がウィングとしてプレイ可能らしく、破茶滅茶スカッドを組んでくれた前任監督に感謝。

 

飯村おさむなど目もくれずにルディ・ガルシアを監督に据える日本代表

無事ELリーグフェーズ突破を決めた古巣メヘレン!!

危うくラウンド16行けないところだったけどギリギリ8位で進出していた。監督代行には飯村おさむがコーチとして招聘したファビオ・グロッソ。ラウンド16ではシャフタール・ドネツクと対戦するらしい。いやめっちゃやりたかったそれ……(思い起こされるウクライナ時代)

 

  • 第22節 vs Montpellier(H)3-0 勝利

ヤズジューーーーーーーーー!!!!!!!!

試合には勝つけど前線のタレントが次々に負傷離脱していく。やべえよやべえよ…

 

次は4位強豪ニース戦だが出場できない選手が多い

キープレイヤー3人欠いて次節に挑む。

 

  • 第23節 vs Nice(A)1-1 引分

前評判を鑑みればなんで引き分けに持ち込めたのか不思議なくらいに、枠内シュートも得点期待値もポゼッションも上回って逆に勝ちきれなかったのが悔やまれる内容だった。ポウルセン少しは枠内に飛ばせや!!!(決定力13)

ニースはメヘレン時代の飯村おさむが使用してた4-2-2-2フォーメーションで、その弱点(中央突破やバイタルエリア)を熟知していたのでそこを集中的に突きまくったことで良い内容に結びついた、と分析してみる。過去の自分を倒すようで面白かった。

 

  • CdF準決勝 vs Nantes(A)1-0 勝利

2人退場して草

この古豪ナント相手の試合も忘れられないような内容で、まず右IWBのワンダーボーイBonmatiが開始26分で退場するし交代で入ったCardoso君も退場するしで、右サイドをイエロー4枚で止めざるを得ないほどやばいことになっていた。しかし最後は守りきって逆に獲得したPKが決勝点となって決勝進出。審判に振り回されすぎ…

 

  • 第24節 vs Monaco(H)1-3 敗北

ここで初めて黒星を喫する。モナコ相手だからドン引きで構えたらカウンターのカの字もないくらいぼこぼこにされた。やっぱ月並みだけど自分たちのサッカーやるのって本当に大事ですね。

  • 第25節 vs Nantes(H)3-1 勝利
  • 第26節 vs Stade de Reims(A)2-1 勝利

伊東がいた(過去形)スタッド・ランスにもアウェイながら勝利。ちなみに南野もとっくにリーグアンから消えていて、三笘の代わりにブライトンに移籍していた。そこは日本人を獲る縛りでもしてるのか?肝心の三笘は評価低すぎてスパルタプラハ都落ち。ワールドカップ後のFMアプデで絶対上方修正来るでしょ……。

 

古巣メヘレンで飯村おさむが引き入れたMaria君が、満を持して19歳でベルギーA代表デビューを果たしていた。ワシが育てたのに後任のファビオ・グロッソにすべての手柄を奪われている気がする。飯村ブラックリスト入…

ちなみにNxGNにはメヘレンからElmokdisi、リールからBonmatiが入賞

 

  • 第27節 vs Dijon(H)3-0 勝利
  • 第28節 vs Marseille(A)3-1 勝利

モナコ戦の大敗が嘘のように勝ち星を重ねていくおさむリール。特に強豪マルセイユ相手に圧勝できたこのアウェーゲームは、負傷離脱中の主力が全員復帰してようやくフルコンディションのリールが躍動した試合になった。

ここらへんから右Wは有望株Bicaくんを出して育成する
  • 第29節 vs Rennes(H)3-1 勝利
  • 第30節 vs Lyon(A)1-0 勝利
  • 第31節 vs Strasbourg(H)2-0 勝利
  • 第32節 vs Lens(A)2-1("Derby du Nord") 勝利

モナコ戦から数えてリーグ8連勝。1937年から続くダービーマッチにも勝利し、上位のレンヌ・リヨン・RCランス相手に一歩も引けを取らず優勢に戦えるほど完全に勢いづくリールだが、次節はモナコとのクープ・ドゥ・フランス決勝。さてどうなるか…

スタジアム規模がデカすぎて震える

 

 

 

  • CdF決勝 vs Monaco(N)1-2 敗北

惜しくもリール初年度にタイトル獲得とはいかなかった。最初から攻撃的に行って今季外しまくりのポウルセンが先制するなど互角以上の戦いを繰り広げるも、最後はセットプレーから失点して力の抜けるような逆転負け。でもシーズン通して明らかな成長が見て取れますね。リーグで一番老いたチームだけど。

あとなんかクープ・ドゥ・フランス最多カード数記録も更新した。6試合でイエロー22枚とレッド2枚…w 特に決勝戦イエローカード飛びすぎた。

 

  • 第33節 vs Toulouse(H)1-0 勝利
  • 最終節 vs Troyes(A)2-0 勝利

残るリーグ戦はきちんと勝ちきって、最終的に21勝2分11敗で4位フィニッシュ

実は最終節までずっと5位のEL出場圏内だったんだけど、ブレンダン・ロジャーズ率いる4位レンヌがコケにコケまくって最終節でリールと順位交代した。そういう幸運も重なって来季のリールはCL本戦出場です。

レンヌの後半戦績。別段負傷者がいるわけでもないのにこれはかわいそう

CLやクープ・ドゥ・フランスで続けざまに負けたのがクラブムード破壊するには十分だったんですかね。アミーヌ・グイリ、テリエ、カリムエンドと前線のタレント豊富なのにもったいない(笑顔)。

 

ちなみにリーグアン優勝はPSGではなくモナコ!!

最後まで勝ち点差1というデッドヒートだった

直接対決の結果が最終的に物を言うの、文句ない優勝って感じで素直に褒め称えたい。

 

ちなみにシーズン途中で離れることになってしまった古巣メヘレンは、ELラウンド16で飯村おさむの怨念が入り込んだかのようにシャフタールドネツクを4-3で打ち破り負けたとしても神の介入で世界線リロードが入り)、準々決勝でニューカッスルに敗れベスト8という結果に終わっていた。ほんまによう頑張った(不正)

それらの好成績を受けてファビオ・グロッソ監督就任

リーグプレーオフも勝ち抜いて念願のジュピラー・プロ・リーグ優勝も成し遂げていて、手柄盗まれたとかとてもじゃないが言えない。間違いなく優勝の基盤を築いたのは飯村おさむだけど、勝ちきったのは後任者のおかげ。おめでとう。ありがとう。

いややっぱ真の功労者ワシやろワシ(往生際悪)

 

 

あ、そういえば古巣の古巣Nyva Ternopilは当然のように2部に落ちて主力選手全員退団して完全オワコンと化してた。一時の儚い夢だったな……。

 

 

~26/27シーズン総括~

飯村おさむ就任後、それまでの不調が嘘のように白星を重ね始め、13勝1分1敗でリーグ11位から4位まで大復活を遂げた。特に終盤の10連勝では一切負ける気せぇへん地元やし状態で、当初リーグ上位半分を望まれていたものの期待を上回るCL本戦出場権獲得で終えられたことで理事会のみならずファンサポーターからの評価がうなぎ登りとなった。

 

チーム全体成績では56得点34失点と、得点に関してはリーグ3位と健闘しているものの計算上毎試合必ず1失点はしているほど不安定な守備が露呈する結果に。しかし飯村おさむ就任後は15試合32得点10失点なのに対し、前任監督時代は19試合24得点24失点なわけで明らかに責任は前任者にあります。責任は、前任監督にあります(強調)。来季はもっと目を見張るような数字を叩き出したいぜ。

ただイエローカードの枚数がリーグワーストなので気になる。フランスでは10試合で3枚カード貰ったら次の国内の試合出場停止っていう特殊なルールなので、割とバンバン出場停止食らうし一時は左SB誰もいないみたいな緊急事態に陥ったこともあったので、結構リスク背負ってピンチはファウルで止めざるを得ないハイラインハイプレス戦術はあまり良くないのかなあと思ったりもした。

 

個人成績では……

見にくくて申し訳ない

1トップのポウルセンが得点期待値14.94(リーグ5位)を記録しながら11得点と大きく期待外れの結果に終わった。キーハイライトで眺めててもせっかくバンバやヤズジュがチャンスメイクしても「そこ外す!?」みたいなシーンが多すぎてフラストレーション溜まった。負傷知らずなのはいいけど、来季はさよならです(無慈悲)。

ほかはチーム全体であまり得点を稼げなかったこともあって傑出した好成績を収めた選手はいなかった。全体的に各選手ともに得点期待値を大きく下回っているのが気になる……決定力ゥ!?

ヤズジュ5G4A、バンバ8G6Aと主軸の2人は負傷離脱期間も考えたらまずまずの結果。

右WのFranck Honoratはサブ起用中心の2,301分で7G5A、主にトップ下や左Wで交代起用したAndré Francoも1,132分で3G7Aと限られたプレイ時間の中で予想外に良い成績を収めてくれた。有望株Bicaくんも1,600分で5G3Aとやればできることを証明した感じ。

加入組でいくとコンドグビアさんは0G0Aで評価点もチーム最低と鳴かず飛ばずで、高い能力の割にリーグアン適応に苦しんだ結果に。同じポジションのNakambaさんが1G4Aと多少攻撃参加している点を踏まえると来季はもう少し期待したいところ。

Casare Casadeiくんは中盤ながら4G1Aと期待通り得点を生み出してくれた。

 

ほかスタッツでは、オープンプレイ時のキーパス数でバンバが3位、ポゼッション獲得数でCBティアゴ・ジャロが3位、90分あたり得点期待値やシュート本数でポウルセンが2位になっていた。トップ下のユスフ・ヤズジュも90分あたりのキーパス数でリーグ2位。

ほか不名誉な記録ではファウル数でマーベラス・ナカンバ(33)とコンドグビア(34)がワンツーフィニッシュしていて、高齢過ぎて頭で思ってるより体が動かなくてファウルで止めざるを得ないんやろなあと容易に想像がついた。

 

来季はCLがあるので試合数も倍近く増えるから、次の移籍期間は忙しくなりそう。

 

~おまけ:今季のユース~

ベトナム系フランス人の有望株が目を引く。潜在能力はティアゴ・ジャロ以上のCBとなるとかなり期待できそう。意思が固い性格もたしかプロ意識高かったはず、今後が楽しみですね。