交通警備員・飯村おさむ(約53)渡欧挑戦記【9】リーグアン・リール2年目
今季からFMのスキン変えたので多少は見やすくなってると思います。
〜財務状況の展望〜
昨季4位だったことから27/28シーズンはCL本戦出場が決まって少なくとも賞金1500万ユーロが確定しており、さらに成績次第では2000万ユーロ以上収入増が見込めるので人員削減と合わせて大きく財政健全化が図れそうです。ただ結局昨季は2億ユーロの収入がありながらたった100万ユーロの黒字で、そのあおりを受けて人件費予算だいぶ削られました。あんまり積極的な補強はできなさそう。
CLはどこまで勝ち進められるかわからないけどラウンド16到達は目指したいなあ。勝利報酬やラウンド出場賞金がいちいち巨額なのでモチベ爆上げ!
リーグはフランスの欧州ランキングが下がったことで今季からCL本戦枠が3つに減り、昨季と同じく4位に滑り込めても予選スタートなので厳しそう。理事会には少なくともEL本戦出場を期待されてるので目指せ6位以上です。
~27/28夏移籍~
6名新たに獲得して、トップチーム退団はGreif、Nakamba、Grillitsch、Dennis、Bicaそしてローン期間満了のPoulssenの計6名。Bチームやユースも含めると24名放出という大改革の夏となりました。
買った分だけ帳尻合わせに売る感じで収支はほぼプラマイゼロに抑えた。かつてリールに所属していた選手の移籍で連帯貢献金が入ってきたおかげで、むしろ若干プラスかもしれない。
リール出身者といえば今ラファエルレオンの評価額が約3億ユーロと高騰していて、次回移籍金の20%がリールに入ってくる予定なんだけどミランは手放す気ないだろうな……。
さて補強選手の紹介。
- ストライカー Leon Flottmann
オーストリア2部得点王を270万ユーロで獲得。まだ磨かれていない原石って感じで随所に才能の片鱗が見え隠れする逸材。試合中ぼけ~っと集中を欠くかわいいところもあるが、既にメンタル面はリーグアンでもやっていけそうな高水準だ。潜在能力は少なくともヤズジュやバンバ以上ありそう!しかし顔つなぎを頼んだオーストリアの同胞Grillitschは入れ替わりで退団してしまった…。
- なんて読むのかわからない Dragan Stoisavljević
セルビア1部で67得点を挙げている実力者を最低移籍金600万ユーロでレッドスター・ベオグラードから獲得。大きな期待も込めて背番号9とした。前線でボールを収められる強靭な肉体を武器に、視野・判断予測・クロスが高くパスセンスも兼ね備える。またFWにしては珍しく守備のポジショニングが12と高い。ただちょっと大舞台では萎縮しちゃうかな。
- 旧知のワンダーボーイ Gustavo Elmokdisi
飯村おさむの古巣KVメヘレンから1200万ユーロで連れてきた。監督在任中に最低移籍金条項を仕込んでおいたので、普通なら4000~5000万ユーロするところを破格の値段で獲得できてしまい良心の呵責に苛まれるなどした。昨季ベルギー1部初挑戦ながら57試合で14G20Aマンオブザマッチ13回と大ブレイクを果たしていて、リーグアン初年度も開幕からフルスロットルで活躍してくれることを期待している。
- 万能型センターハーフ Filip Rønningen Jørgensen
Grillitschが新天地を求めたので後釜としてミランから自由移籍で獲得。頭脳的な選手でパサー気質にしては守備も決して軽くはない。アンカーもできるし相手ペナルティエリアに入るような攻撃的中盤の動きもできる。今季はCLもあるので同年代のCasadei君とスタメン争いをしてもらう。
- 疲れ知らずの潰し屋 Lucas Tousart
現実ではヘルタ・ベルリン所属。大陸大会出場に際してフランス人選手を一定数確保しなければならないので2200万ユーロでバレンシアから獲得した。もう30歳とピークの年齢でその移籍金は高すぎる!と理事会から良い顔をされなかったが、Nakambaさんとコンドグビアさんが揃って34歳なのでまだ十分若いというのが飯村の言い分。とにかく献身的に走り回ってボールを刈り取る人が飯村の戦術には欠かせない。
- 仁王 Giorgi Mamardashvili
現実ではバレンシア所属のGK。1対1が五大リーグの正GKとしてはやや低いくらいで基本的に欠点がなく、199cmの長躯から繰り出されるリーチの長さはセットプレー時に絶大な支配力を発揮する。ボール供給もできるし飛び出せるのでスイーパーの役割を任せてもよさそう。ちなみにこれほど高い能力なのにレバークーゼンで干されていたのでたった430万ユーロで獲得できた。リールには同じジョージア代表の選手がいるので溶け込みやすいだろう。
以上6名の補強となった。
選手入れ替わりの考え方としては、昨季までの正GK・Pau Lópezに代わりMamardashvili(第二GKのGrief退団)、守備的MFはNakambaとコンドグビアどちらを残すか悩んだけどまだ高く売れるNakambaをNorwichに放出してリュカ・トゥサールを獲得。
中盤Grillitschは本来戦力として計上していたものの、インテルからオファー来てセリエAでプレイしたい本人の意向を汲んでセルティックに放出(セリエAいかへんのかい!)。
その後釜にバイエルンで干されていたフラーフェンベルフを獲得しようとしたが争奪戦に敗れ、幸運にもミランからRønningen Jørgensenを発掘して事なきを得た。
一番悩んだのは1トップPoulssenの後釜で、18歳Flottmannに年間50試合を背負わせるのは荷が重いかなあということでStoisavljevićと二人でスタメン争いをしてもらう形にした。
ワンダーボーイElmokdisiには一番得意な左Wを任せて、昨季まで左Wレギュラーだったバンバを右Wに回した。その余波でサブメンバーHonorat・Franco・Bicaの3名から誰を放出するか悩む羽目になったが、結局一番若くて高く売れるBicaを売ることと相成った。
~移籍期間余談:FM23の久保さん~
トップチームでラ・リーガ171試合出場38ゴールとようやく安息の地を見つけたんだね……と思っていたら移籍リストに載っていた。
というのも久保さんを重用していたイマノル・アルグアシル監督が辞任して、後任にトップ下やセンターハーフを用いないサウスゲート監督就任したのが運の尽きらしい。
しかしこのあとプレミアに定着したボーンマスに移籍して、レギュラーの座を確保し初挑戦のリーグで12ゴールを挙げる日本人らしからぬ活躍を見せていた。よかった。
~27/28結果~
昨季終盤の余勢を駆って新シーズンに挑む。戦術も大きな変更点はなく、1トップのポウルセンが退団して後釜に2名入ってきたので彼らのベストな役割をシーズン通して試行錯誤していく感じになる。
CLはいきなり本戦リーグフェーズからの出場となり、抽選の結果36チームの中から対戦することになった8チームは以下の通り。
直近5年で2回CL制覇しているACミランや前大会準優勝バイエルンと相当厳しい相手が含まれているし、そうでなくてもナポリやアーセナルといった強豪がリールの前に立ちはだかる……ほぼ同格の相手となるとコペンハーゲンになるんですよね。ただ古巣KVメヘレンと相対できるのは思わぬ巡り合わせで、これぞ様々なクラブを渡り歩く監督プレイの醍醐味。
結果はリーグフェーズ4勝2分2敗で12位に終わりながらもノックアウトステージを勝ち抜いて、最終的になんと大会ベスト4に食い込んだ。なおメヘレンには負けた(笑)
バイエルン相手に2戦合計5-3という正面からのぶつかり合いで一歩も譲らず勝利すると、続くユヴェントスとのラウンド16ではホームで引き分けに持ち込まれるもアウェイで逆境をはねのける勝ち越し弾で底力を見せ、準々決勝チェルシーとは21/22CL以来の対戦となったがこれも2戦合計5-3と堂々たる力押しで勝利し、完全に6年前の雪辱を果たした。
準決勝でペップリヴァプールと当たり、土壇場で講じたカウンター戦術への変更が失敗してそれまでの健闘が嘘のように完膚なきまでに叩きのめされたが、まさか最終ベスト4にリールの名前が残ってるなんて誰も想像しなかっただろう……。対戦した相手がことごとく各国の優勝候補だったのもミラクルみに拍車をかける。
結局今年のCLは同じフランス勢のパリ・サンジェルマンがリールの仇討ちとばかりにリヴァプールを倒してCL初優勝を成し遂げていた。おめでとう!
バペさん29歳にしてようやくビッグイヤー獲得。今季の彼は代表戦も含めると47ゴール28アシストとCL制覇にふさわしい活躍ぶりだった。大会得点王ハーランドの16ゴールもなかなか異次元だが、彼擁するマンC相手に互角の戦いを繰り広げたKVメヘレンとかいうチームがあるらしいんですよ……(誇らしげ)
そんな大金星を挙げたメヘレンのファビオ・グロッソ監督はプレミアリーグ・レスターにヘッドハンティングされてました。飯村よりステップアップしてない…?
CLベスト4の勝因が何だったかと言われるとよくわからないのが本音。基本的に過密日程ではターンオーバーして大陸大会にベストメンバーを送り込めるように調整していて、バイエルン・ユヴェントス・チェルシーと名だたる強豪を破れたのも彼らが揃いも揃って選手のコンディション調整に失敗して疲労困憊イレブンで挑んできたのが大きいように感じる。やはりそこは所詮CPUだな〜と若干興醒めだった。それでも危うく敗退しそうになるシーンが多かったし、相手がフルコンディションの状態で臨んできたらこうもうまく結果は出せなかったはず。
一方国内カップ戦、クープ・ドゥ・フランスは……
準々決勝にも進出できず敗退した。敵は強い方が面白い(南野談)。冬の移籍期間で獲得したサブGKをはじめとして二線級主体のスタメンで挑んだら2部下位に沈む相手にこの惨状である。慌てて後半攻撃的な主力を投入したら逆に守備が崩壊して悪化した(笑)
少なくともクープ・ドゥ・フランスに関しては昨季準優勝だったこともあって優勝争いを期待されていたため、これで一気に理事会とサポーターの評価がガタ落ちして監督ポストが「極めて安泰」から「安定」にまで二段階下がるなどした。国内カップ戦を重視するクラブもあるんですね……。
そして肝心のリーグ・アンですが!
PSG・モナコ・ニースを下して20/21以来7年ぶりの優勝!
26勝3分5敗で2位モナコとのポイント差は4とほぼ逃げ切る形で優勝をもぎ取った。PSGは4敗しかしていない代わりに引き分けが8と多く、毎試合しっかり勝ち切ることができたリールが最終的に順位で上回った。
データでみると得点数ではついぞPSGモナコ二強を上回れなかったし、失点の少なさもリーグ4位と本当に優勝チームか?みたいな感じ。
ただ2年前のメヘレン時代にストライカーの不調で優勝を逃した教訓をもとに得点源の分散を図ってきたのが功を奏して、トップチームに二桁得点決めた選手が6名もいる。どんな試合でも絶対ゴールは生まれるという自信みなぎるシーズンだった。他にもリーグ最多シュート673本・被ファウル最多514回・連続得点試合18を記録。本来点取り屋ではない選手にも無理やり得点を期待したためか最終的にチーム全体のxGが78.3なのに対し実際の得点数は72と-6.3下振れる結果に。つまりもっとポテンシャルはある…ってコト!?コクンッ
1トップのスタメンをシーズン通して争い続けたFlottmannとStoisavljevićがそれぞれ23ゴール6アシスト・17ゴール4アシストと二人どちらを選んでも遜色ない成績を残してくれた。厳しい試合展開になりそうだったらフィジカルに優れるStoisavljevićを出していたので結果的には易しい相手が多かったFlottmannが得点数では上回ったが、まだ若く背丈や強靭さに欠けるFlottmannが輝く試合は限られていてシーズン通してのレギュラーに計上できないのは難しいところ。しかしその分大舞台への強さは頼もしいものがあった(Stoisavljevićは萎縮しがちなので)。
そして二列目では、今季31歳と円熟味を増したユスフ・ヤズジュがトレクァルティスタとして17ゴール14アシストとキャリアハイの大活躍をみせ、加入組のElmokdisiは13ゴール11アシスト(特にここぞという場面で決めてくれたので数字以上のインパクトがある)、ヤズジュの控えだったFrancoもたった1508分というプレイ時間で10ゴール12アシスト。クラブの顔ともいえるバンバ(今季にクラブ最多出場記録を更新!)は2ゴール7アシストと昨季に比べたら精彩を欠く内容だったが、それを補って余りある選手がリールにやってきてくれた。
この冬に移籍してきたウィンガーSantiago Simónくんは後半戦に毎試合得点機を生み出す活躍ぶりで、先発19試合交代投入6試合と限られた出場時間の中で4ゴール9アシストを記録し、間違いなく今季一番成功した補強となった。
そして最後に忘れてはいけないのがセンターハーフのCasare Casadei。
中盤で空中競り勝ってボールもぎ取るし、絶妙なキラーパス出すし、ドリブルで運べるし、いつもいてほしいところに絶対いるし、中盤から飛び出す動きでシーズン10点決めるし、個人的MVPは彼一択だ。彼とローテーションで出てたJørgensenも悪くはなかったが、正直Casadeiがいる試合は負ける気がしない、それくらい監督に自信をもたせてくれる選手だった。チェルシーとのチャンピオンズリーグ準々決勝では古巣相手にゴールを決めて大会ベスト4へと導いてくれたので、シーズン終わりのユーロ2028イタリア代表の26人候補に名前が上がりながらも選外となってしまったのが本当に悔やまれる。もう25歳だけどまだ毎月成長してて伸びしろありそうなのが逆に怖い。
あとはそうだな、フランスリーグだけあってフィジカルに優れたアタッカーが多く、彼らへの対処という意味では右SBにリール生え抜きワンダーボーイBonmatiくんがいてくれて本当に助かった。リーグを代表する左W・エンバペやグイリを封じたのがリーグ優勝に直接繋がったと思うし、あまり攻撃面で成果を出さなかったことで評価点が控えめになってしまったのが本当に見る目ないなとゲーム側に怒るなどした。でも今季フランスA代表デビューも飾ってるからちゃんと評価はされてるんだよね。
実は夏市場でマンUに粘着されて退団希望の不穏分子化してたBonmatiくん、無理やり試合に出して移籍を忘れさせる飯村メソッドの犠牲者でもある(余談)。おさむと心中しようか。
名実共に飛躍の年となった27/28シーズン。ちょうど現実でもワールドカップが終わってしまって燃え尽き気味なので今後は未定です。
→28/29に続くかもしれない